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田園ルネッサンス

インターネット安曇野 平林登

 太陽の下で農作業の真似事をしていると大粒の汗がしたたり落ちる。舐めてみるとしょっぱい。生きているな!生かされているな!と神の存在に気づく。何を持っても代えがたく、この瞬間はたまらなくありがたい。親父が田んぼを眺めながら一服している姿が愛おしく懐かしい。


帰りなんいざ 田園まさにあれなんとす

 こんな歌い出しで始まる「帰去来の辞」は1500年以上前の中国の詩人、陶淵明の隠とん生活宣言の詩だ。今こそ、自然に帰り、母なる懐に抱かれ、その鼓動を体で感じ、心を大いに遊す。 この大いなる自然の有情により、失いかけている生命力、精神力を回復させ、かけがえのない自然と共に生きる。この詩にあやかったわけでもないだろうが、最近、定年後、田園に帰り、農耕にいそしむ人々が急増中。その動きを特集した雑誌が次々にベストセラーとなっている。

 年々減る日本の農業人口の中で、60歳以上の新規就農者は1994年4万5千人だったのが、96年には5万9千人と急増。そんな人々を特集した雑誌「現代農業」(農文協刊)の増刊号「定年帰農ー6万人の人生二毛作」が今年1月に刊行されると、このことが新聞やテレビ番組などでしばしば取り上げられ、「定年帰農」は時代の流行語のひとつとなった。増刊号は増刷され、7万部も売れた。

 農文協では続く増刊号として7月に「田園住宅」を、10月には「田園就職」を刊行。「田園住宅」では定年帰農の拠点となる家づくりや古民家再生法、長期宿泊施設付き貸し農園などの事例などを取り上げ、「田園就職」では農業法人への就職や国産大豆を使った豆腐づくりのミニプラントなど自営農業に限らない農村の仕事の面白さも紹介している。これらも各6万部だ。

 反響は国内にとどまらず、最近では日本人の生活変化に注目した米国のワシントン・ポスト紙が農文協を取材するなど、定年帰農ブームは海外にまで注目されだした。

 このブームに触発され過去を調べると、46年6月に「帰農時代」という本が刊行されていることも分かった。著者は柴田義勝さん。東京や名古屋で10数年都市生活をしたあと帰農した元新聞記者だ。


 → 孤独は山になく、街にある

 それは敗戦から間もない時代。今、経済戦争に負けて第二の敗戦が言われる中での「定年帰農」である。時代の大きな変化に直面した時、日本人にとって「帰農」や「田園」は心動かされる生活スタイルであり、暮らしの場であるようだ。

 農文協の甲斐良治さんも「イギリスやフランスでは1950年から農村人口の伸びが都市を上回る『逆都市化現象』が始まり、『田園ルネサンス』『田園革命』などと言われています。日本もそんな歴史の転換点に立っ他のではないでしょうか」と言う。(信濃毎日新聞 1998.12.25)


 種を蒔けば芽が出、実を結ぶ。努力すれば報われる。この因果関係が、わたしたちの生活に見い出せなくなっています。このことがわたしたちを不安にしています。人の気紛れを基調にした社会経済から、一歩下がり、こころのよりどころを大自然の大順に求めようとする人が現われても不思議ではありません。



野辺の送り

 弔辞の最後に地域のみんなと、上条恒彦さんが作ってくれた「わが町明科」を野辺の送りに歌います。生まれはそれぞれであっても死んだらみんな同じように旅立って逝く。日本人の民情にあった送葬の儀だと思う。しかし、今、コロナ禍で叶わなくなっていることが切なく悲しい。

 私たちのふるさと信州は県をあげて、ふるさと定住事業に取り組んでいます。嫁さんや婿さんも、また、退職されてのんびりと暮らしたいご夫婦も大歓迎です。そして、働き盛りの人も、都会をマーケットに田舎暮らしをすることが、交通網や通信インフラの発達のおかげで可能になっています。インターネット安曇野では、「いざ、故郷へ帰ろう!都会と信州とを生活の舞台とするライフスタイルはいかがでしょうか。」Iターン、Uターンキャンペーンを行っています。


 → 地方を豊かにするローカルSDGs



 信州には人類理想の生き方がある
 健康長寿 信州
 Iターンは1500人超す
 豊かさ・満足度、長野県が全国1位
 臼井吉見著 大河小説『安曇野』のふるさと


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