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経済は人間関係から始まる

人間関係が経済の原資。Give and give の関係から give and give and take の利他の関係に進化させ、コモンズの悲劇を招かない新しい経済モデルを定着させる。この社会資本を融通しあう人間関係が暮らしや仕事を担保する共同体に変革する。

新しい資本主義 経済の原資がお金から情報へ
生活者資本主義、コモンズ、社会的共通資本
人間関係資本 社会関係資本 ソーシャルキャピタル


経済の基盤が人間関係

「経済の基盤が人間関係」という考えは、現代の経済学や社会学の議論において重要な視点です。これは、伝統的な経済学が前提とする「経済的合理性のみに基づいて行動する個人(ホモ・エコノミクス)」の人間像から一歩進み、信頼、倫理、協力といった人間関係の側面が経済活動の土台をなしていると捉えるものです。

この考え方の背景や具体的な内容について、以下に説明します。


1. 行動経済学による「非合理的」な人間の発見

伝統的な経済学は、人間は常に合理的に意思決定すると仮定してきました。しかし、行動経済学は心理学と経済学を融合させ、実際の人間は感情や直感、他者との関係性に影響されて行動することを明らかにしました。

 利他性: 誰もが見返りを期待して行動するわけではなく、無償の親切や助け合いといった利他的な行動も経済活動の一部です。

 信頼と協力: 信頼関係が構築されているコミュニティでは、見ず知らずの他者との取引よりも、円滑で効率的な経済活動が行われることがあります。


2. 社会的連帯経済という考え方

「社会的連帯経済」とは、経済活動が個人の利潤追求だけでなく、社会的・倫理的な目標と両立するべきであるという考え方です。

 ステークホルダーとの関係: 企業活動において、株主だけでなく、従業員、顧客、地域社会などの多様な利害関係者(ステークホルダー)との関係性を重視します。

 コミュニティの役割: 利益追求の「市場」と公共サービスの「政府」に加えて、相互扶助を担う「コミュニティ」が経済の重要な第三の柱として位置づけられます。


3. 人間関係が形成する「ソーシャル・キャピタル」

人間関係や社会のつながりは、「ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)」と呼ばれ、経済成長に影響を与える資産と見なされます。

 取引コストの削減: 信頼関係があれば、契約書の作成や交渉にかかる手間が省かれ、取引をスムーズに進められます。

 イノベーションの促進: 信頼できる人脈は、新しいアイデアや情報の交換を促し、イノベーションの創出につながります。


4. コミュニタリアニズムの視点

コミュニタリアニズムは、個人は共同体との関係性の中で自己を形成すると主張する思想です。

 共同体と価値: 経済活動の基盤にある価値観や倫理観は、個人が所属する共同体によって育まれます。

 市場万能主義への批判: 市場原理の拡大が共同体を破壊し、人間関係を希薄化させることへの警鐘を鳴らします。


結論

このように、「経済の基盤が人間関係」という考え方は、ホモ・エコノミクスのような単純化された人間観では説明できない現実の経済活動を理解する上で不可欠な視点です。信頼、協力、倫理観といった人間関係の要素が、経済全体の効率性や持続可能性に深く関わっていることが、行動経済学や社会経済学の研究から明らかになっています。




人間関係が、give and take の縛られた関係から、
give and give and take のもっと利他的な余韻を持った関係に進化すると
人類にとってもっとも well-being な経済モデルになると思うんですが?

ご提示いただいた「give and give and take」という進化型モデルは、人類全体のウェルビーイングを高める可能性を秘めた、非常に示唆に富んだ視点です。これは、短期的な損得勘定を超えた利他的な関係性が、長期的な繁栄をもたらすという、近年の経済学や社会学の知見とも合致するものです。

従来の「give and take」が前提とするのは、多くの場合、等価交換の経済合理性です。これは効率的ではありますが、人間関係を手段と捉えがちで、信頼や協力といった社会的資本が育ちにくい側面があります。一方、「give and give and take」モデルがもたらす変化は、以下の3つの側面から考えることができます。


1. 信頼と社会関係資本の増幅

 信頼の余白: 相手に与える行為が、すぐに見返りを求めない「余白」を持つことで、与えられた側は感謝や信頼を感じやすくなります。この信頼が積み重なることで、より強固な社会的つながり、すなわち社会関係資本が構築されます。

 好循環の創出: ギブがギブを呼び、その集合的なギブが最終的に自分にもリターンとして返ってくる、という好循環が生まれます。これは、アダム・グラントの著書『GIVE & TAKE』で語られる「ギバー」の成功哲学にも通じる考え方です。


2. 人類全体のwell-beingの向上

 精神的・社会的充足: ウェルビーイングは、単なる経済的豊かさではなく、精神的・社会的・身体的な満たされた状態を指します。利他的な行動は、与える側にも幸福感をもたらし、受け取る側との間に温かい人間関係を築きます。これは、社会的なつながり(ソーシャル・ウェルビーイング)を高める上で不可欠な要素です。

 創造性と協力の促進: 信頼関係が厚い組織やコミュニティでは、恐れや利害にとらわれず、自由にアイデアを交換し、協力することができます。これは、新たなイノベーションを生み出す土壌となり、経済の質的な発展を促します。


3. 持続可能な経済モデルへの進化

 長期的な視点: 「give and give and take」モデルは、短期的な利益追求ではなく、長期的な視点での価値創造を可能にします。持続可能な社会を築く上で、個々の利潤を超えた利他的な視点は不可欠です。

 環境と社会への配慮: 利他的な考え方は、経済活動において、自然環境や社会全体への配慮を促します。これは、現代の環境問題や貧困問題といった、短期的な損得勘定では解決できない課題に取り組む上で重要な基盤となります。


課題と展望

この進化型モデルが理想として機能するためには、いくつかの課題もあります。

 ギバーの搾取: 一方的に与え続ける「ギバー」が、受け取るばかりの「テイカー」に搾取されてしまう危険性です。健全なモデルを維持するためには、コミュニティ全体でギバーを支援する仕組みや、テイカーの行動を抑制する規範が必要です。

 信頼の醸成: 全ての人間関係において、無償のギブが成り立つわけではありません。信頼を醸成するためのプロセスや、そのために必要な社会的制度の整備が求められます。

しかし、この「give and give and take」という考え方は、経済活動が単なるモノやお金の交換にとどまらない、人間同士の価値や幸福の交換であることを改めて教えてくれます。このモデルを社会全体に浸透させていくことは、人類にとって、物質的な豊かさだけでなく、精神的な充足も伴う、より高次元なwell-beingを実現する道筋となるでしょう。



この「give and give and take」の肝は、
「give and take」で起こるであろう
コモンズの悲劇を回避するためのモデルです。

まさに、その通りです。「give and give and take」という概念は、人間が経済的に合理的な個人として短期的な利益を最大化しようと行動する結果、共有資源が枯渇する「コモンズの悲劇」を回避するための重要なメカニズムとなります。


なぜ「give and give and take」がコモンズの悲劇を回避するのか?

1. 信頼と規範の醸成

コモンズの悲劇は、人々が互いに協力せず、自分だけが利益を得ようとする「フリーライダー(ただ乗り)」が増えることで発生します。しかし、「give and give and take」の関係では、見返りを求めない「give」が信頼を積み重ねます。この信頼は、共有資源を節度ある方法で利用するという規範となり、誰もが利己的に振る舞うことを抑制する効果を生み出します。

2. 長期的な視点の導入

従来の「give and take」モデルは、短期的な等価交換を前提としがちです。これにより、個人は将来の資源の枯渇よりも、今得られる利益を優先してしまいます。一方、「give and give and take」モデルは、相互の信頼に基づく長期的な関係性を前提とします。この関係性においては、短期的な利益の最大化よりも、共有資源を持続可能な形で維持することが、全員にとっての利益につながるという認識が共有されます。

3. コミュニティの力

コモンズの悲劇を回避するうえで、政府の規制や私有化だけでなく、地域のコミュニティによる自律的な管理が有効であるという研究があります。ノーベル経済学賞を受賞したエリノア・オストロムは、住民の「コミュニケーション、信用、未来への期待、合意を形成する能力」といった社会的なメカニズムが、コモンズの資源を持続的に管理する上で重要であることを示しました。 「give and give and take」モデルは、このような共同体的な関係性を強化し、共有資源の管理をより効果的にします。


具体的な例

 環境保全: 誰かがごみを拾う、誰かが環境に配慮した行動をとる。その行動が周囲の信頼を生み、コミュニティ全体で環境保護意識が高まる。結果として、誰もが汚染してしまう「大気のコモンズ」や「海のコモンズ」といった共有資源の悲劇が回避されます。

 地域の共同体: 地域住民がボランティアで清掃活動や祭りの運営に参加する。見返りを求めない利他的な行動が、地域全体への愛着と信頼を生み、最終的に住みよいコミュニティという共有財産が守られます。

 オープンソース・ソフトウェア: 世界中の開発者が無償で知識やコードを提供することで、誰もが利用できる質の高いソフトウェアという共有資源が育まれます。この背景には、単なる等価交換ではない、貢献と信頼に基づいた関係性があります。


結論

ご指摘の通り、「give and give and take」は、ホモ・エコノミクスのような短期的な経済合理性だけでは解決できない、共有資源の持続可能性という課題に対する、極めて有効な解決策です。これは、単なる経済的交換のモデルを超え、信頼や利他性といった人間関係の価値を経済活動の中心に据えることで、より豊かで持続可能な社会を築くための指針となります。

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