栄村

国境のまち栄村、ここは、ふるさとの玉手箱


 雄大な自然とゆるやかな時間を織りなして、栄村の人々はさまざまな文化を育んできた。素朴な人柄と厚い人情もまた、人々がここに暮らし始めたときから、文化とともに脈々と今に受け継がれてきたものかもしれない。土地の人の心にふれて、ふと感じた。
 うっそうとした木立と田畑の中に佇むふるさとの家は、昔のままの生活を体験できる古い民家。ここでは大きな囲炉裏を囲んで、地元の人たちと交流を深めることができる。言葉と笑顔のやりとりを重ねるほどに心があたたまっていく。
 村の歴史遺産を訪ねれば、先人の心にふれられる。
応永5年(1398)開基と伝えられる常慶院は信越随一の名刹。鎌倉時代まで当地の地頭職にあった市川氏の菩堤寺で、現在の地に移されてから3百年余年の風雪に耐えてきた。仁王門をくぐる と、数百年を経た老杉の間に山門が見える。その重厚さに思わず絶句。入母屋造りの三三間楼門は手の込んだ彫刻が施され、二階には勾欄をめぐらしている。この辺りでこれほどの山門を持つ寺は、ほかにないそうだ。杉並木の参道から本堂に至る。本尊は木造の釈迦如来。信越両国から信者を集める大禅林である。

 阿部家住宅は県の文化財。どっしりとした茅葺き屋根が郷愁を誘う。豪雪地帯特有の中門づくりのこの家は、約250年前に建てられたもの。往時の面影を静かに語りかけてくれる。
北野川上流にある北野天満宮。北野の天神様として親しまれているこの社には、信越近郊から大勢の合格祈願者が参拝の訪れる。祀られているのは言うまでもなく学問の神様・菅原道真公。一の鳥居、二の鳥居を抜けて、本殿へ。修繕のあとは見られるが、建物は元禄8年(1695)に造営されたと聞く。

 道のかたわらにポツンと立っている道祖神。旅人を見守るその顔は、やさしくて懐かしい。目指すは小赤沢にある、黒駒太子堂。太子堂には聖徳太子を描いた、二幅の掛軸が納められている。かつて、冬になると交通が途絶えてしまう秋山郷の人々は、病の時は薬師を、弔いの時はこの掛軸を、心のよりどころにしていたという。

 栄村の深い山懐は、豊かな恵みを四季折々に与えてくれる。春は雪解けのフキノトウに始まり、コゴミ、タラの芽、ウド、ワサビの新芽、ミズナ、ワラビ、ゼンマイ、イラクサ、モミジガサなど。珍しいところでは木の新芽がおすすめだ。シラカバやブナ、ナラ、山サクラ、モミジ、マユミといった木の新芽を、天ぷらにして食べる。初夏の頃にはタケノコ、フキ、マタタビの実、そして秋はキノコ。舞茸、なめこ、しめじ・・・。

 キノコ本来の風味を十分に堪能できる。山の幸を活かした郷土料理は、心温まるおいしさ。
あんぼは米の粉をこねて旬の山菜や野菜をくるんだもので、こげめがつくくらい焼くと香ばしい。本格手打ちの秋山郷そばは、ツナギに山ゴボウの葉を使っていて、独特の味わいだ。清流に棲むイワナやヤマメなど、川魚料理も都会では味わえない贅沢である。

 伝統工芸品もまた、山の恵みから生まれた村の宝物。そこには素朴な人の手の温もりと、代々受け継がれてきた匠の技が息づいている。木工芸品は多くあるが、代表的なのはやはり秋山木鉢と桐下駄。豊富な栃の木を原料に手彫りで作られる木鉢は、内側に細かい目を刻み、粉が付かないよう工夫されている。丹念に手づくりされた桐下駄は、素足にしっくりと馴染む。
 地元産の楮を原料にした内山和紙は、国の伝統工芸品。強靭で通気性、通光性に優れ、雪にさらした自然の白さが特徴だ。民芸品にも使われている。一本一本、わらを丁寧に編み込んだわら細工の、ほのぼのとしたやさしさ。猫のために作られた家、猫つぐらは、全国的に人気が高い。

栄村役場 0269-87-3333


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