東洋思想一筋に四十余年…明徳出版社

 小社は、日本の歴史と伝統を築いて参りました東洋の思想学問を、現代人の血肉となるような出版物として刊行することを目的に、昭和二十九年十二月一日安岡正篤先生の主導のもとに設立いたしました出版社です。主として中国の古典を、乾物としてではなく血の通った学問として、現代の人間生活の中に応用活用できるような企画を中心に、四十三年間、一貫した出版活動を続けさせて戴いております。
 中国古典新書は、こうした目的のもとに昭和四十二年から刊行を開始しました一般向けな教養シリーズです。また斯の学問を人間の実生活の中に取り戻した宋明儒学思想の中に、新しい学問論を発掘いたしたく、昭和四十六年から陽明学体系(現在品切中)を、昭和四十九年から朱子学体系を刊行し、更に昭和五十七年秋から王陽明全集を刊行しました。またこの中国の思想学問を素材として、いかにして日本人の思想が形成されたか、江戸時代の儒者達の物の見方、考え方を分析して、これからの若い人達に自らの思想形成の参考にして戴きたく昭和五十二年秋より叢書日本の思想家の刊行に踏み切りました。いずれもかつてなかった新しい分野の出版物で、著者の先生方に資料探しから書き下しや注釈まで、きわめて骨の折れる仕事をして戴いております関係上、ともすると刊行予定が乱れがちになります。この点読者の御理解を戴きたく、お願い申し上げます。
 御覧戴きます通り、これら定期出版物にしろ、四十一頁以下にご紹介いたします単行図書にしろ、いわゆる採算のとれる出版物はほとんどありません。経費を切り詰め、若干の持ち出しは覚悟の上で、出さねばならぬ、遺さねばならぬ出版物だけを厳選して、後世のために往聖の絶学を伝えて参りたいと思っています。幸い著者の先生方の御協力もありまして、日計には不足しても現在まで歳計に大きな破綻はありません
でした。どうか読者の皆様も小社出版社の特殊性をお汲み取り下さいまして、あまり書店の店頭になく、取り寄せねばならぬ御不便もありましょうが、何とぞこの上とも御支援、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。平成九年四月 明徳出版社 社主敬白

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