庚申講(おこしんまち)


年6回庚申の日
朝陽石渡 当番の家
組 織   地縁 穴堀り仲間8人 今は5人(男性のみ)
御利益   家内安全 災難除け 
石像石塔  横田さん宅の傍に庚申塔あり

 崇拝対象は青面金剛の掛軸。供物は灯明、花、線香、おはぎなど。
 夕食後8時30分頃当番の家にいってお茶を飲む。11時頃に洗面器で手を洗い、線香を細かく折って手でもんで、手を清めてから掛軸の前にまく。
 先唱者(当番)は線香を立てて般若心経を読み、庚申の真言を約10分から15分(5回)称える。太鼓をたたく。勤行の間に料理の準備をする。そのあと、ゆっくりと12時頃まで、話を氏ながら料理を食べる。
 おかのえさんは丸いものが好きということで、豆がつきもので、まめいり講といっている。お茶には煮豆、せんべい、菓子、果物など。料理はおでん、ごぼうの煮物、さばの煮物、酢のもの、おひたしなどで、お重に入れて供えたおはぎは、勤行が始まるとふたをとり、あとでいただく。1月のお年始めには御神酒とお汁粉を供えて後でいただく。費用は当番持ちで、12月に紙よりで作ったくじをひき、翌年の当番の順番を決めて紙に書いてはっておく。「庚申待日割表、高山元治、笠原儀平、笠原繁二、横田博一、高山三郎」。出席者は男の人で、女が替りに出席することはできない。「講中供有物也」と書かれた木箱に、掛軸、ろうそく立て、線香立て、飯碗、鉦を入れて持ち廻り、太鼓も持ち廻りで、その月の当番は2ヵ月の間御飯を供え、珍しいものなどを上げてお守りする。
 昔は祭り事を行う前に風呂に入り身を清めた。また昔は長い線香を立てて、それが燃え終わるまで経を唱えたが、今は線香を折って短くしている。
         (昭和60年3月26日・笠原のぶい氏)

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村人の祈りが聞こえる

信州ふるさと通信
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