薬師如来のまつり(お薬師さん)


年4回 春秋の彼岸 1月16日 8月16日
川中島四ツ谷 中島公民館
組 織   薬師蔓茶羅奉賛会 122名くらい
御利益   無病息災 病気にかかっても軽くすむ 眼病にきく
石像石塔  昔、現在の駅の道路にあった

 崇拝対象は薬師如来像と蔓茶羅の掛軸、阿弥陀如来の掛軸、十三仏の3幅の掛軸である。
 午後1時に小市の称名寺の住職が来てお経を上げ、あと説教を聞く。その後念仏を称えながら数珠まわしをするが、輪の中に1人座り100回鉦をならし、大数珠を廻し無事を祈念する。お供物は米、野菜、果物、だんごなど。出席者は主に女性で会員の半数が集まり、宗派に関係なく年配者が多く、1軒で何人出席してもよい。8月16日は正午より、1月16日は1日中。
 古老の話によるとこの薬師さんは160年くらい以前からこの地にかかわっているという。お釈迦さんを中心とする13仏信仰があって、不幸があった時初7日は何の仏、27日は何の仏といって祀る。その中に薬師さんも祀られたものであり拝むようになった。薬師さんは今も公民館の仏壇に祀られ、他の掛軸は個人宅で預かっている。ここにはもと薬師堂があった。
 運営は1年分100円の会費とお賽銭でまかなう。現在、正副会長、会計が決まっていて10人1組で当番を出す。数珠まわしのあと5時頃までお茶飲みをするが、当番は煮物や漬物を持参する。
 戦後はおまるめといって米を集めだんごを山ほど作り、数珠まわしのあと、だんごを沢山貰ってきて家族全員で食べた。お薬師さんの日を目標に、仕事を片付けるように働いた、けじめの日であった。
            (昭和61年3月18日・山本良尚氏)

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村人の祈りが聞こえる

信州ふるさと通信
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