甲子講(きのえ講)


1月 2月 3月 11月 12月の5回農閑期
篠の井青池 当番の家
組 織   全員島田姓(本家 分家) 5軒(女性のみ)血縁
御利益   当家にあたった月は災いがないよう気をつけ神様に守ってもらう

 崇拝対象は大黒様の掛軸。供物は灯明、線香、お膳(御飯またはめん類、汁、煮物、煮豆、菓子、漬物)お茶。
 手を合わせて拝むが念仏は唱えない。その後煮物などでお茶を飲む。お茶うけはぜいたくをしない
 神様をだしにして皆でたのしく世間話などする。
昔は夕食後集まったが、ここ2、3年は昼間集まる。始めは8軒だったが、減って現在は5軒で、女姓のみが集まる。12月にくじで来年の当番をきめる。当番の家は掛軸2本とお膳を順次まわす。2本の掛軸の1本は青面金剛で、今は2幅の軸を掛けているが、20年位前までは、前夜に男衆が集まって青面金剛の軸を掛けておかのえ講をし、その時は必ずサンマととろろ汁を食べた。次の日に女衆が集まって大黒様の軸を掛け甲子講をやったが、今はおかのえ講はしないので、2本軸をかけておまつりをしている。
 この講は明治時代から続いている。また青池では下村と上村で甲子講をしている。
            (昭和63年3月27日・島田春子氏)

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村人の祈りが聞こえる

信州ふるさと通信
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