地蔵講

   
7月23日夜地蔵盆
7月24日朝地蔵講
古牧西尾張部北原 地蔵堂の前
組織   北原部落の大部分の人30戸 現在は北原部落全体のお祭りとして皆お詣りしている
御利益  子供の夜泣きがとまる 知恵を授ける
石像石塔 地蔵石仏

 崇拝対象は地蔵尊。勤行は23日夜、東和田観音庵庵主が経を上げる。供物は御神酒、お菓子。以前はだんごを供えた。掛軸1本、幕一張、鐘、灯明台、ローソクなど世話人(祭典委員)が順番に預かる。
 24日朝は地蔵講として女性だけが集まってお経を上げる。大正時代は23日夜、吉田の庵主がきてお経を上げたのちお説教があった。当番の家をヤドと呼び、山田、福島、村田、福島の4人の世話人の家を順番にヤドとした。現在は地蔵尊の前でする。
 米の寄付が6、7升もあり、粉にしてだんごを作り参詣者に配った。
掛軸は地蔵尊の絵と「行基菩薩作地蔵尊之御前立石地蔵 念仏講中 西尾張部」と書かれている。その他、幕は山田太市さんが寄付したもので、それを張り、灯明、線香、御飯、だんごなど三方に盛って供えお花、賽銭などをあげた。
 このお地蔵さまは、八幡川へ流れてきたものを、この地の人達が引き上げて祀ったものという話が伝えられている。また、青木のお地蔵さまと北原のお地蔵さまが喧嘩をして、北原のお地蔵さまは背中を切りつけられたという。
 2、3年前まで若宮の林文雄さん宅が大豆一升をいり豆にしてあげていた。今は若い人に代替りしてお金をあげている。子供が夜泣きした時、いり豆をあげてお参りするとよい、といわれている。
          (昭和56年11月25日・井上勇氏)

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村人の祈りが聞こえる

信州ふるさと通信
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