茅の輪くぐり(春の大祓い)


6月28日
横沢町 湯福神社境内
組織   湯福神社氏子 16ヶ町の総代と区長30名位
御利益  各家の「けがれ」を祓う 家内安全 商売繁盛 交通安全

 崇拝対象は、湯福神社御神体である建御名方命である。勤行は午後1時から3時まで行われ、まず神主が祝祠をあげ大祓いの祈祷をし、人形を持って茅の輪をくぐり、その後人形を焼く。供物は米、御酒、野菜、魚、塩、果物。
 茅の輪くぐりは境内の定められた場所へ、四方に竹を立てて注連を張り、湯釜に湯をわかし、助勤の神主が二人向きあい、笹の束に湯をひたし釜のまわりを振って一周し四方を清める。昔は茅葺を使ったが、今は竹で輪をつくる。まず人形を三宝にのせ、神主がくぐり、宮総代と区長がくぐり、一般参拝者もくぐる。その後、決められた所で人形を焼いて厄祓いをする。以前は人形を川へ流した。
 この神事は昭和13年頃から始まっている。戦後は一時政教分離の考えから崇敬会をつくり、神社の祭りや行事が行われた時期があった。今は他地域からの一般参拝者も来て茅の輪くぐりをして厄祓いをする。なお、この神事に使う竹は毎年神主に依頼されて用意する人がきまっている。
  (子供のお宮詣りをこの折りにする家もある。)
 大祓いは春6月、秋12月年2回するが春の神事の方が盛んである。この行事は備後風土記の徐疫の茅の輪伝説をもととして、出雲系の神社に多い。
            (昭和60年6月28日・依田庚資氏)

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