『松本市史』刊行にあたり購読のお願い

 『松本市史』予約募集要項より

 

 松本市では、本年度(平成9年)市制施行90周年を迎えます。
市政のなかでもきわめて重要な記念事業の一つとして、平成元年度から『松本市史』の編さんをすすめてきました。
 このたびの市史は、原始・古代から現代に至る一万年以上にわたって松本市域の人々が育んできた歴史の推移と、民俗と、自然とを、全五巻11冊にまとめて刊行しようとするものです。
 貴重な史資料の所蔵者をはじめ、編さん関係者の絶大なるご協力、ご尽力を賜り、当初の計画どおり、平成6年度までの第四巻旧市町村編4冊の刊行、7年度以降も毎年2冊ずつ刊行し、本年度の3冊刊行を残すのみとなりました。
 変貌著しい現代に生きる私達には、21世紀の松本を、より豊かで成熟した市民生活とするため、先人の足跡を正しく学ぶことが求められています。歴史編・自然編・民俗編の内容も、市民の皆様に親しみやすい記述をこころがけています。
 今まで、多くの方々のご協力を得て販売促進をすすめてきました。残部ものこり少なくなってきましたが、できるだけ大勢の方々に購読していただくために、ここにあらためて購読をお願いする次第であります。
 本書が、時代を担う若い方々をはじめ多くの皆さんにご利用いただけることを願っています。

 《松本市史編集委員》

監修者    金井 圓
相談役    桐原 義司
 
自然部門   田中 邦雄  大木 正夫  沖野外 輝夫  関 三孝  土田勝義  吉田 利男  
原始・古代中世部門   桐原 健  神澤 昌二郎  笹本 正治  中島 経夫  樋口昇一  後藤 芳孝

近世部門   宮川 清治  高木 俊輔  中川 治雄  山浦 寿
近代・現代部門     上絛 宏之  小松 芳郎  佐藤 玲子  藤森 嘉雄  宮坂敏夫  吉田 隆彦

 民俗部門   小林 経廣  窪田 雅之  倉石 忠彦  原 毅彦   福澤昭司  巻山 圭一 


◯第1巻
  自然編
  
 松本市内全域の地形・地質・土壌・気候・陸水・植物・動物の6分野にわたってまとめています。昭和32年に発刊された『東筑摩郡・松本市誌』(自然編)以降40年が過ぎますが、松本市の自然環境も大きく変容しました。
 松本市の現在の自然を知り、将来を考えていく意味でも貴重な成果が収録されています。

◯第2巻
  歴史編1(原始・古代・中世)
  
 中央道関連の発掘から豊富な考古学の成果を得て、全く新しい歴史叙述が展開しました。原始時代から戦国時代まで、1万年以上の歩みを大胆な記述で紹介します。また国府所在地として信濃国の政治的中心であった市域の意義や、中世の守護小笠原氏、戦国大名武田氏の動向と市域の関わりが明確になりました。付録として関連史料を写真で紹介しています。

◯第2巻 
  歴史編2(近世)
  
 松本の城下町としての発展と、市域の各地の歩みを厳密な分析をもとに紹介しています。新たな史料を使って、人々の暮らしを細部まで描きだし、江戸時代に市域に生きた人々の、喜怒哀楽までも伝える叙述となっています。また、近年注目されている城下町の発掘の成果を、付録として紹介しました。

◯第2巻
  歴史編3(近代)

 明治期から大正期、そして昭和戦前期にかけての松本市域の歩みがまとめられています。製糸業の発展、全国に先駆けた普選運動、歩兵第50聯隊の設置、開智学校に代表される教育、松本高等学校の設置、日銀松本支店の設置等々、県内にあっても特筆されるできごとや、この時代の経済活動や人々の生活、文化の変容などが記述されています。

◯第2巻
  歴史編4(現代)

 戦後の復興、広域合併による松本市の発展、高度経済成長期の市の躍進、住みよい松本市づくりなど、戦後の松本市の歴史がまとめられます。
 新しい松本市のうごきと、市政の沿革とを中心として、今日までの松本市の歩みがまとめられます。教育、文化、市民生活の変容についても、描かれます。

◯第3巻
  民俗編

 人々の生活と暮らしが、さまざまな視点からまとめられます。いままであまり知られなかった、町の民俗も、調査をもとに記述されます。
 市域の民俗の特色、マチとムラの暮らし、ヤマの暮らし、祭礼、子供の生活、祭りと信仰、年中行事など、多様な生活ぶりが描かれ、また150項目にわたって、市域の民俗地図が掲載されます。

◯第4巻
  旧市町村編 1234(4冊)

 松本市に合併するまでの旧市町村ごとに、地域の記録を紹介しながらまとめられています。
 時期ごとのあゆみを史料を中心に旧市町村ごとにまとめる例は、全国的にもめずらしく、今回の『松本市史』の大きな特色です。
 旧市町村の原始・古代から現在までの個性あるあゆみのようすを、具体的な史料を読むことによって、つかむことができます。
 
◯第5巻
  地名・年表・索引
 
  失われつつある各地の地名をできるだけ収録します。また、原始・古代から今日までの松本市域の人々のあゆみを年表にまとめます。
 さらに、5巻11冊のおもな記述内容を索引としてまとめ、『松本市史』を読む手引きとします。

『松本市史』 購読要項
体裁 A5判、各冊1、000頁、本文写真約300点、図版・図表約200点
頒布価格 一冊 5、000円(内税)
購読方法 ハガキ、電話またはメールで、お申し込みください。
 松本市文書館 長野県松本市大字和田1058番地2
        電話 0263ー47ー0040

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