Iターンネットワーク 新・信州人倶楽部 |
▲▲▲ おたより紹介コーナー 〜アドバイス〜 ▲▲▲ |
みなさんからの「おたより」に対する会員からの返事や、
良き?アドバイスを掲載していきます。
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小出 若菜 さん、はじめまして。茅野市の谷口と申します。
Thu, 21 May 1998 11:13:48 +0900 の
人間関係について
に関するメール、中澤さん経由で届きました。
> 実は私はこちらへ来てから、とても悩んでいる事が
> あります。それは周りの人間との関係です。男女差別、障害者差別、マナー・ル
> ール違反がとても目につき、特にプライバシーの侵害ははなはだしいと感じます。
仕事柄、県内に限らず新潟、富山、山梨などに行って、話す機会があります。 私は東京育ちで、ここ信州へ来るまでは「地方」と「都会」のギャップなど知る由もなかったので、考えられないような差別意識が残っていることに愕然とさせられたことがあります。単一民族であるはずの我々日本人にも醜い面があるのですね。
モラル、とかマナーというような事を言っている自分が、時々虚しくなることもあります。次元のまったく違う人に「言い悪い」を説明することほど疲れる行為はありません。例としてはちょっと違うかもしれませんが、中近東の人と欧米人がうち解けられないのは、生き方そのものや根底にある人としてのありかたが、まったく違うからだと言う人がいます。「同じ人間じゃないか」「話せばわかる」という言葉があります。でも、文化の違う人達とのコミュニケーションほど難しいものはありません。お互い「自分が正しい」と思っているからです。
育った環境や親の教育で人はかなり持っている「モラル」が違います。物理的に誰が見ても「犯罪」になりえるような行為は、全国どこへ行っても同じでしょうが、「言動」で人を傷つける行為に関しては日本は、いい言い方では「大らか」です。「言うのはタダ」というのはちょっと比喩が違いますが、言葉での侮辱行
為は日常茶飯事ですよね。
> 顔を合わせるたび「子供はまだ?」の質問責め。「女のくせに」「女なんだから」
> という価値観の強要。ある程度予測はしていたので、結婚前に夫とは二人の方向
> 性を5年もかけて話し合ってきました。でも実際住み始めるととにかく「よそもの」
> 扱いで、うわさは絶えないし、なんでも悪くとられてしまいます。私たち夫婦は、
>子供をつくる計画はありませんし、家事は二人で分担しているし、結婚の目的は
>「互いにいつまでも 輝きあえるパートナーでいること」でした。だから、「嫁にい
>く」のでなく、「彼の家に入る」のでなく、「結婚」をしました。それがどうもス
>ピーカー人間の間では気に入らな いらしく、「○○旅館のお嫁さんなんだから、早
>くあととり産まなきゃね」なんて言われます 。
子供のいらっしゃる方は、いない方に対して「そうは言っても生まれるとかわいいのよ」「子供は一人ぐらいはいた方が」「子供が出来て親の気持ちがわかったわ」といいます。悪気があって言っているのではない、とわかっていても言われた方はいい気持ちはしないでしょう。でも、田舎に限らず”結婚をする、子供を作る”等プライベートな問題に口を挟さみたい人はとても多いのが現実です。(芸能ニュースはその最たる証拠ですね)まして、噂話に生きる?田舎の人(
辱している訳ではないので)は近所、部落単位の住民の年収から趣味まで隅々を知り尽くことが生き甲斐です(大袈裟)。それがここでの生き方なのだなぁ、と痛切に感じます。
私たち夫婦は結婚して12年が経ちましたが、子供はいません。別に理由はありませんが、ただ生まれなかっただけです。私自身は兄弟は無く、一人っ子ですから、子供が生まれなければ、家は途絶えます。しかも東京へ両親を残したまま移住してきました。当然、「親不孝だ」「何考えてる」と陰口を叩かれるわけですし、様々な容赦ない言動をこれまで受けてきましたが、流石に結婚後10年も過ぎるとみんな諦めたのか、最近はその件については周りは静かです。きっと「子供も作らず、山へ引っ越した変わり者の夫婦」というレッテルが定着したからでしょう。
(^_^;)
でも、「子供が欲しいのに生まれない」ご夫婦は大変だと思います。知り合いで部落単位の場所に住む地場の若夫婦は結婚後3年経っても(たった3年ですよ!)、子供ができず、周りのプレッシャーに押し潰されそうになり、奥様がノイローゼになってしまいました。目に見えない「圧力」をかけられ続けたのですね。
信州への移住を考えるようになって、そんな本当の”地場”での生活が可能なのか。随分とリサーチもして、既にそういう場所へ行ったIターンの方の話も聞いて、私たちは二の足を踏まざるおえませんでした。勿論、それは住まわれる方の性格しだいだと思いますので、「そんなのぜーんぜん平気」という人もいらっしゃいますし、様々です。結局、私たちは少し距離をおいて住むことになりました。
田舎や山へ移り住みたい人はそこへ「何を望んでいる」かが、とても重要です。生活の場として全ての面で同化したいと考えてくるのか、逆に「静かな」生活をしたいのか。私たちは後者を選んだわけです。でも、小出さんはそんな選択肢を選べる訳ではなかったのですね。
> 井戸端的うわさならまだしも、郵便局や銀行、役場などの公共の場でも「○○旅館
> の お嫁さん」と代名詞で言われ(もちろん面識のない方々です)、不在にしている
>時などは 無断で自宅とは離れた旅館に私宛の郵便物や宅配便が転送されてしまいま
>す。 田舎だからって、公私混同が許されるんでしょうか?旅館と結婚したわけでは
>ないのですが・・・。まるで、私のアイデンティティーなんて無視されています。
>最初は「言いたい人には言わせとけばいいや」と割り切っていましたが、あまりにも
>過度な干渉に絶えきれません。
中澤さんは、「自分の意志はしっかり伝えなさい」ということをおっしゃっています。確かにそれは大事な事ですが、それをできる「勇気」と「継続」がまずできるか、という問題があると思いました。
私は「言いたいことは言う」タイプなのですが、そのおかげで、つき合いが限定される側面があります。仕事はともかく、プライベートにおいては嫌いな人と無理してお付き合いしない。と、いうことです。しかし、家内はどんな方とも分け隔てなく話しをする(好き嫌いに関わらず)性格なので、これが返ってストレスを溜める原因となっています。自分の意志を冷静に継続的に伝えていくことは人によってはエネルギーが相当いると思います。まして、周りが全て「敵」のように見えてしまう現在の小出さんにとっては辛い日々なのではないのかな、と一人勝手に想像してしまいます。
一つだけ感想。ご主人の役割がとても重要ですね。結婚という理由があったからこそ、今の状態がある訳ですから。その辺については特に記述が無かったので逆に気になるところですが、少なくとも夫婦単位で問題をクリアしていく方向でなければ、解消されていかないのでは、と考えるからです。ご主人は自分の故郷に帰ってきて、そんな奥様である小出さんの様子をどう感じ取っているのでしょうか。十分な話し合いが必要かと思います。
とりとめもなく勝手なことを言いました。子供がいなくて「大きなお世話だ!!」と言いたかったもので。
頑張ってくださいね。
谷口 一也
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