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新・信州人倶楽部


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第46号

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〜みたぼら通信〜


伊豆 光男

第352号 2005小寒
 師走の大雪で、銀世界の新年となった。農道の雪かきが初めの仕事、雪は紺碧の空から時折、風に舞う。われらは、ひたすら大地に向き合い除雪作業に励む。家族一同元気に新年を迎えた、ただそれだけで嬉しくなるのは、年のせいだろうか。いや、それだけではあるまい、災害と戦火の多かった昨年の無念が、幾分か謙遜な思いにさせているのだろう。

 「玉子を食べてもっと元気になる講座」という本を見つけた。この種類の、玉子屋を喜ばせる本はともかく読んでみる。タマゴがコルステロールを下げるって知っていましたか?という帯がついていた。

 玉子の黄身の中にあるコリンは血管の壁のコルステロールを溶かしてくれるので、血圧を下げてくれる。玉子を悪玉にした説、アメリカのヘグステッド氏の報告は食品中のコルステロールが100mg増えると血液中のコルステロールが6mg増える、という説。実際は個人差が大きく、私も毎日たくさんの卵を食べ、病院で調べたがコルステロールは増えなかった。

 コルステロールは人間の細胞を作る大事な働きをしていて、コルステロールが足りないと細胞がぼろぼろになる。健康に良いといわれている「リノール酸」はHDLとLDLの両方を下げてしまうので食べ過ぎないようにしたほうが良い。西洋人に多い心臓病などが日本人に少ない理由は、魚を沢山食べていることと、玉子の消費量が多いことらしい。

玉子の中のレシチンは細胞をしなやかに保ち、若さを維持してくれるし、ガンの元である活性酸素を除去してくれる。
この本(矢澤一良 著 現代書林)を読んでから、いっそう毎日必ず玉子を食べるようにしている。卵油を飲み、卵を食べ、今年も元気に働かんと思う。

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第353号 2005大寒
 雪の後の静かな朝に、少し遅い日差しが洞の上に注がれ、樹の上の雪が落ちると、小鳥たちも飛んできて賑やかに騒ぐ。雪の無い土手の草を求めて山羊たちは歩く。

 玉子を食べるとコルステロールが高くなるという説は、1970年代にアメリカのへグステッドの式と呼ばれるもので、食品中のコルステロールが100グラム増えると血液中のコルステロールが6ミリグラム増えるというもので、各国でこの考え方が採用されてきた。しかし、現実に調査してみると個人差が非常に大きく、変化しない人がたくさんいる。気になる人は、変化するタイプなのかしないタイプなのか調べてください。私は変わらない方です。

 母乳の中にはコルステロールがたくさん含まれている。赤ちゃんは細胞が爆発的に増えるのでコルステロールを必要としている。コルステロールが不足すると、体内のすべての細胞が弱くなる。当然血管壁も弱くなり、脳卒中などの危険が増える。さらに細胞の活力が弱くなるので、病気への抵抗力が落ちる。コルステロールは人間の生命を維持するために必要不可欠な存在なので、多少食事から摂る量が増えても、臓器が作る量を減らすので、総量の上下はほとんどでないようになっている。

 この頃少し考えるお稽古をする。

◆墨子の非攻について◆

 他人の家に忍び込んで桃を盗むものあれば、政なす人は必ず罰する。牛や馬を盗むものは、桃を盗むことより、その不義は大きい。罪も無い人を殺したりすれば、さらに不義は大きく罪はいよいよ重い。

 一人を殺せば罪になるのに、よその国を攻めてたくさんの人殺しをする者を誉めるのは、正義と不義を知らない。戦争ほどの不義はない。少しの黒を見て黒といい、黒が多くなったら白という人がいたなら、その人は白と黒の区別がつかない人である。

 世界中の指導者たちが正義と不義の区別がつかないのではなく、内と外を区別しているのである。内側では不義であっても、外の人には正義になる。日本の憲法も「法の下の平等」と書かれているが紙の上だけである。墨子は「人類の法の下の平等」を求めたのである。2000年前の願いはまだ実現していない。

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第354号 2005立春


 解けた雪の下から緑の草が顔を出す、梅の枝の先のつぼみもふくらみ、いくつか花も咲いている。「日が伸びたね」腰を伸ばした農夫が挨拶代わりに言う。農道は歩くたびにふわふわとゆれる。

「詩人は詩人である前に、人間でなくてはならない」啄木
詩人だけでなく、すべての人がまず人間でなくてはならないのに、組織の仮面をかぶって歩いている人がいる。NHKの職員も、まず人間でなければならなかったのに、組織の仮面をかぶって「政治介入はなかった」と言い、首相も「NHKが無いといっているのだから無い」とのことであるが、贈収賄事件で贈った側ともらった側が、「無い」といったら「無い」のか。

 今回の問題は、改ざんを強いられた職員が「あった」といい、なかったことにしたい人達が「ない」といっている。
戦場に出かけた兵隊も、自分の家族になら決して向けない銃口を、他人になら向けてよいのか考えてほしい。ただ儲かるだけの商品を作っても良いのか企業の人は考えてほしい。軍人も政治家も「まず人間であること」からはじめなくてはいけないのに、組織の仮面の下に自分を押し込めてしまっている。軍人も軍人である前に人間としての判断をするなら、人類の戦争による悲劇もなくなる。

★玉子を食べてガンを予防しよう
化学物質の氾濫など急激な環境の変化、ストレスいっぱいの生活など、活性酸素のために細胞が、ガン化する危険が増えている。活性酸素が細胞膜を攻撃するとき、ビタミンEが活性酸素の働きを抑える。玉子の中にはビタミンEがいっぱい入っています。「抗酸化物質」の代表はビタミンE、C。野菜や卵をたくさん食べガンにならないよう気をつけよう。

 私たちの体の中には、抗酸化酵素があるのだが、酵素はたんぱく質でできている。たんぱく質が不足すると酵素が作れなくなる。日ごろから良質のたんぱく質を食べたほうが良い。 (タマゴを食べて元気になる講座より)


〜おいしい味を、すこし27〜

中澤 滋

 今回は和風の万能だしを紹介します。京都にある老舗料亭『菊乃井』の主人、村田 吉弘さんが2002年に「NHK今日の料理」で紹介していた作り方です。今まで何回も作ってきましたが、とても簡単で使いやすく、そして美味しいので基本の調味料・常備菜になっています。無くなりかけたらすぐに作る、ということで冷蔵庫に必ず置いておく重宝なものです。皆さんもぜひ試してみてください。

和風万能だし


<材料>
しょう油 1.5カップ
酒 1.5カップ
みりん 1カップ
削り節 20グラム
昆布 10グラム

<作り方>
1. 鍋に全ての材料を入れて火にかけます。
2. 煮立ったら弱火にして煮汁が2/3になるまで、約10分間煮詰めます。
3. 火から下ろしてそのまま冷まし、紙タオルなどでこして完成です。
出来上がっただしは、冷蔵庫で1カ月程度利用できます。だしをわずかに薄めれば蕎麦つゆとしても完璧です。野菜炒めに大さじ半分から1杯程度隠し味として入れても良いし、煮込み料理、だし巻き卵や茶碗蒸しなど、全ての和風料理のだしに利用できる万能選手です。

 ただこのだしを作るときは、素材を吟味しなくてはなりません。だしの素の素材が変なものだと、市販品のような深みのない、しょう油味がくどかったり、まろやかさのない味になってしまいます。そこで、できれば前回紹介したしょう油、みりんなど、質のいいものをぜひ使い、削り節・昆布も上等なものを使ってください。

 私は削り節にはあまり詳しくはなくて、信頼できるお店のものを利用したり、スーパー・デパートの場合は一番高いものを使います(笑)。ひねた香り・味でない、ほっくりとするような香りとうまさがあればいいです。

 昆布は“しっかりした”こくのあるだしを取るときは、羅臼産のものがいいでしょう。ただしっかりしすぎるようで,私が良く使う道南・南茅部産のものは日常からお客さん用にも出せるので重宝しています。


〜烏川仙さん作品展〜

中澤 滋

 天龍村の烏川仙の作品展が島立公民館であり、出かけてきました。彼のお母さんが住んでいる地域、という縁から開かれたということでした。


 館内に入り、繭シェードのランプ群を見ると、大正期のレトロ風な印象の繭のランプシェードとガウディやダリを感じさせるようなモダンな台座とのマッチングがとても良く、工芸品ではない“アート”を感じることができました。ほとんどの作品の完成度は、かなり高いものがあり、インテリアとして購入対象にしたいくらいのものがありました。切り抜き木文字の作品群はカット面の仕上げ不足があるものの、文字のデザイン性はかなりのセンスで、彼の非凡な才能を見るようです。

 私は絵画や工芸品など結構好きな方ですが、今回の作品展は数年前の信濃美術館でのシャガール展以来の充実した満足感がありました。安曇野地域での作品展では、素人的なものでガッカリすることがしばしばあり、今回のようなアートを感じるものは残念ながらとても少ないのです。次回、また松本地域での作品展をぜひお願いします

 


編集後記

 市町村合併も大詰めを迎え、2月13日に山口村が岐阜県に移りました。4月には梓川村、安曇村、奈川村、四賀村が松本市に編入され、10月には穂高町、豊科町、明科町、三郷村、堀金村が合併して安曇野市が誕生します。合併がゴールではなく、住民主体による地域づくりのスタートになることを願っています(宮)

 慢性鼻炎の私はこれからの季節、毎年花粉症に悩まされる。そうでなくても気温の低い晩秋から春先にかけては鼻水が止まらず大変な思いをしている。だが今年は違う。
 知人の勧めでハーブティーを飲用し始めたのだが、途端に毎冬恒例の“鼻水グシュグシュ、テッシュでチーンッ!”が殆ど無いのだ。「花粉症対策」と銘打ち“花粉アレルギーに強い体質を作りましょう”と記されているそのハーブティー。過去最大級と称される今年の花粉たちとどれだけ戦えるか、今から楽しみだ。(高)

 久しぶり(1年ぶり) に年甲斐もなくスキーに大町の青木湖に出かけました。大変すばらしい天気で、地元の人でもこんな日はシーズンでも珍しいとのことでした。
 目の前の青木湖の湖面の青、雲ひとつない青空、 リフトから見た飛行機雲の真っ白な細い線、そして日本が誇る白馬をはじめアルプスの輝きはいつも見慣れているにもかかわらず感動しました。
 スキー場は例年にない大雪で雪質もパウダー、それなのにスキー客はとても少なく、私たちシニアは安心して滑ることができました。シニア割引もあります。私たちの住む豊科から1時間程度で行くことができます
 貸しスキーは一日3500円程度、お昼はお弁当で 少し運動して大町の観光の為にでかけてみませんか。外人も少し増え、韓国、台湾の方々も多いです。いい忘れましたがスキー場のリフト前まで車で行けます(白)

 今、梓川のケショウヤナギが見頃できれいです。北海道日高地方に分布していたものが、上高地で発見され一躍有名となり、その後梓川下流域でも見つかりました。現在では北アルプス山麓にもあるように聞いています。この季節は真紅の小枝に化粧したような真っ白な木肌の対比がとても良く、総会のときでもまだきれいに見えるはずです。楽しみにしてください。もう4年くらい前になると思うのですが、梓川橋上流右岸波田町側の乾燥しきった堤防上に1本のケショウヤナギがあり、たいそう珍しがられていました。でも大きくなったので、河川管理上切られてしまいました。(中)

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