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新・信州人倶楽部


▲▲▲ 新・信州人倶楽部報 ▲▲▲



第36号

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〜あるかすの部屋 〜

中澤 滋

 あるかすの部屋が開設されて3回目が終わり、毎回12、3名の方に来ていただいています。その時々でメンバーも替わり、内容もいろいろ、という感じです。

 倶楽部の運営についての話題では、会議みたいになることもありますが、大体が小グループでの会話が進んでいるようです。前回は確か将棋を楽しんでいる方がいました。
あるかすの部屋の様子を、置いてあるノートからいくつか紹介します。


 ノートに感想を書いてくれる人が限られているようなので、次回からはもう少し感想を書いていただけるようタイミングみてお願いしたいと思います。

 またあるかすにはピアノがありますので、昔やっていた方がいれば皆で歌を歌ったりできると思います。穂高の会員が多くなりがちなので、都合がつく方はちょっと頑張って訊ねてみてください。久しぶりの懇談をしませんか。

 次回、私はフィールドスコープと双眼鏡を持ち込んで、あるかすのテラスから野鳥を観察したいと思っています。何種類か鳥が見られればいいのですが…

■残念ですが、あるかすの部屋は、会員のオーナーが退会されたため2007年度からは無くなりました。


会員紹介


〜おいしい味を、少し〜 −21− 


中澤 滋

 今回はご飯釜と調味料のみりんについてです。

 会報26号に紹介した安曇野モックのコシヒカリ米「梓の川」はとても美味しく、今も毎日食べています。しかし3年ほど前、使っていたジャーの内釜の表面を覆っていたビニールみたいなものが傷つき、環境ホルモンのことなどが気になりました。そんな素材が高温にさらされて健康にいいはずはない、ということで新しい炊飯ジャーを買うため、いろいろ電気店を回ってみたのです。

 しかし店を回ってみると驚きの連続で、たかが炊飯器にやれ打ち出し釜だとか、IHだとかでとても値段が高いのです。大手家電メーカー品だと量販店で3万円から5万円以上するものもあるのです。技術的には大したものだとは考えにくく、マイコンが入っているといっても単純な温度とタイマー管理だけのようです。これではテレビやエアコン、あるいは全自動洗濯機が買えるような値段であり、自分達にとっては異常な世界に思えたものです。

 またそれぞれのうたい文句はメーカーの過剰な宣伝だけで、本当かどうかの客観的な確証もなく、「暮らしの手帖」などでもあまり良い評価がない商品では購入をためらわざるを得ませんでした。そんなある日、NHK「今日の料理」に紹介されたご飯釜に興味を持ったのですが、それでも「本当かな?」ということで時間が過ぎていました。そして昨年2月頃でしたが、新聞にソニー・ファミリークラブの広告があり、伊賀焼きのご飯釜が紹介されていたのです。それを見て私達夫婦2人は、「確かにご飯釜はいいのかも知れない。値段も1万5,000円くらいだし、美味しさを宣伝文句にしながらモデルチェンジし続ける、電機メーカーの炊飯ジャーはチョット信頼できないね」と言うことで早速購入したのです。

“伊賀焼き”ご飯釜

 このご飯釜は、研いだ米を20分程浸けておき、あとは強火で11分(1合の場合)から15分程度火にかけ、沸々して強い蒸気が上がったらコンロから外し、15分程蒸らして出来上がりです。したがって朝のご飯でも前の晩から浸けておくと30分くらいで炊きあがります。炊飯ジャーが便利とメーカーは言いますが、ご飯釜もそれほど不便なものではありません。また炊飯ジャーでは決められた時間にご飯ができるといいますが、中には何時間も前にできたものが保温されていることもあるようです。また自分たちは味がまずくなる「保温」ということをしたことがないので、それを思ったら電気炊飯ジャーの必要性は元々なかったようです。

 さて肝心の味ですが、これがとてもいいのです。今までの炊飯ジャーだと、どうもご飯がねっとりしやすくて、沸々しているときに大事な米エキスが内釜の蓋にいっぱいこびりついていたのです。それがこのご飯釜だとあまり無駄な汁はなく、何といってもお焦げが少しできる“加減”が調整できるのです。

 もちろん味、触感共に最高。お米は芯までふっくら、この表現は分かりづらいかも知れませんが、炊飯ジャーのご飯はふっくらではなく、ただ柔らかいだけのようです。それでもモックのお米ではご飯の香ばしさや腰の強さなど満足のいくものでした。しかし、このご飯釜になってからは、お米のつやがどうだのお米が立っているだの、そんな些細なこととは関係のない、ご飯本来の味の世界が広がるのが分かります。これならお米を野菜として利用する、ご飯サラダにしても食感で他の野菜に負けなくなります。「水分が多くて柔らかければいい」という、味や香りではない触感重視の子供じみた嗜好の人には、この美味しさはきっと分からないでしょう。

 そして驚くことには、あまったご飯を冷蔵庫で保存して、それを電子レンジで「チン」すると、信じられないほど炊き立てのご飯に似ているのです。これはこのお釜がお米の組成を壊さずに上手に炊いてくれた、ということだと思います。また、このお釜を使うと近所で頂いた普通のお米でも美味しく食べさせてくれるのです。

 炊飯ジャーの購入を考えている方は「簡単・便利で美味しい」という、メーカーの宣伝に乗らずに、毎日食べるご飯のことでもあり、この際ご飯釜を検討してみてはどうですか。

家醸本みりん


 さて今度はみりんの話です。もう2年以上前になると思うのですが、会員の鈴木從道さんがいつも購入している岐阜の有名なみりんを1本分けていただいたことで、それまで無頓着だったみりんの“味”に気付いたのです。ただそのみりんは近くの店で置いていないようで、注文するときの送料が気になっていました。

 みりんがもう残り少なくなったある日、新聞広告に目が止まり、そこには有名なそば屋の主人が、つけ汁に合うみりんを探し続けて、最後に養命酒が作っている「家醸本みりん」に行き着いた、とあったのです。

 「養命酒がみりんを作っている」なんて考えもしなかったのですが、早速メーカーに電話をしたら松本に扱っている酒屋がいつくかあることが分かりました。松本の藤森病院には通ったことがあったので、その近くで分かりやすい「大塚商店」に出向き、購入してきました。
それからはずっとこの家醸本みりんでの料理となったのですが、やさしい味で食材や他の素材を壊さない味に仕上がるのです。鈴木さんお奨めのみりんよりも幾分さらっとしていていますが、こくもあり、甘みが少し少ないかな、という感じです。しかしこの謙虚な味は、だしの香りを引き立てるようで、何にでも使えるものなのです。

 その後ある店で「この三河みりんは他の三河みりんとは違ったこくで、とても美味しい」との言葉(メーカーのうたい文句の受け売りだったのですが…)につられて買ったことがありますが、私達にはくどさばかりが残り、鼻につく香りが料理の味を壊してしまうため、とても使い切れる代物ではありませんでした。ということでしばらくは家醸本みりんでいくことになりそうです。

 さてこのみりんを使ってみると分かるのですが、しょう油とみりんだけで魚を一晩浸けておくだけで、酒粕に浸けたような深みのある味わいで、ふっくらと薫り高い焼き魚を食べることができます。そのため酒や砂糖の使用量が減り、素材の味がより鮮明に分かるようになりました。

 値段は高級みりんと同じ位で、一升瓶で税込み2,300円と少し高いのですが、料理の基本調味料ですからこのくらいはしょうがありません。これで我が家は上嶋しょう油(会報23号紹介)と、千鳥酢、そして家醸本みりんの三役が揃ったのです。

 ついでに千鳥酢のことも紹介しますと、京都の村山造酢(株)が作るお酢で、香りはツンと結構きつく感じますが、味はとてもまろやかなお酢です。山形村のアイシティーができたときに、いろいろ物色しているときに目に付いたもので、その後ずっと愛用しているものです。この千鳥酢と、上嶋しょう油を同量づつ合わせた簡単なドレッシングは、我が家の和風ドレッシングの基本となっています。

 さて大塚商店ですが、駅前中央通りを松本駅から東に進み、郵便局近くの交差点(深志2丁目信号)から一つ先の八十二銀行手前の道を左折、100メートル程先の右手にあるお店です。他のみりんやお酒もいろいろ揃っているので、松本に出かけたときにチェックしてはどうでしょう。電話は0263-32-1669です。



編集人から

 最近女房が気がついたことに、ハーブを他の花と一緒に花びんに生けると、水が腐りづらく花が長持ちする、というのです。おそらくハーブの抗菌作用で水の中のバクテリアなどの繁殖が抑えられるのだと思いますが、どうなんでしょう。そういえば我が家で作るハーブソーセージは、3日くらい経っても豚肉の色が変わらず美味しそうです。これもやはりハーブの抗菌作用で腐敗菌を抑えているのでしょう。

 車のエアコンの臭いが気になるときには、お茶パックにミントなどを入れて、足下の吸気口の近くにぶら下げておくととてもさわやかです。市販の訳の分からない消臭剤のくどい臭いよりも、やっぱり自然の素材を利用するのが一番です。なるべく化学合成物質は使わないようにしたいものです。最近の企業には信頼を置くことができなく、何が入っているか分かりませんから…。

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