Iターンネットワーク

新・信州人倶楽部


▲▲▲ 新・信州人倶楽部報 ▲▲▲



第26号

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…あいにく本名は公開できませんが、最近長野県にIターンされた会員からのお便りです。…

「私も長野に働き住み始めました!!」

 「よりましょNo.24」でHさんの投稿を拝見し、思い切って私も書いてみました。倶楽部例会にも参加したいと思いつつ、積極的な面がある反面シャイなため、なかなか参加できないでいますが…。まず一歩に投稿から。

 私は長野に来るにあたり、とにかく仕事を見つけてからでなくては、とインターネットで仕事を探しました。長野県Iターン東京事務所にも登録をしたりしましたが、結局インターネット上で仕事を見つけました。でも、長野は長野でも自分の住みたいところから大変かけ離れてしまい、さらに生活したことのない豪雪地帯の山の上に。職種も希望の事務職に就けず、180度違う仕事のため、正社員として働くのにずいぶん悩みましたが、正社員として働き始めました。

 仕事と住むところが確保できたので、何とか長野に住んでいるけれど、ペーパードライバー歴10年のため、買物一つするにしても相当不自由しています。職場の人達からも、「車を買った方がいい」と言われますが、いくら田舎道とはいえここは豪雪地帯…、ペーパー歴長い私にとって雪道は怖いです。

 職場の送迎Busを利用して駅まで出て、電車に乗り買物に出ています。食品を買うだけで大変なことになっています。松本や長野に出るにしても電車や送迎Busの時間を考えなければならず、往復4時間かけて出ても現地に3時間くらいしか時間がとれず、ゆっくりできない始末です。こちらではやはり車は必需品ですネ。一応、この冬を越してみて車のことは考えますが…。

 休みも以前の職場は、土・日・祝日、完全休みでしたが、今や1週間に1度休みがあるくらい。それも曜日はまちまち。勤務時間もシフト制でNight勤もあり、ハードに働いています。

 ところで、Hさんは私よりお若いと拝察いたします。自分の足で役場に行ったり問い合わせしたりして、住むところや働くところを決められ感心いたします。この倶楽部に入会したとき、バックナンバーを数部送付いただいたときにもHさんの投稿があり、「私も!!」と思ったところがあります。それは、「長野の方がお嫁に貰ってくれないかナ」という一文です。また、先に述べた「よりましょNo. 24」では結婚推進課についても情報を頂きました。どこの役場にもあるのでしょうか??私も時間を見つけて登録に行こうと思いました。

 とりとめもなく書きましたが、長野住人の仲間入りしたので是非例会に参加したいと思います。一人で参加するのは大変勇気がいりますが…。土日は休みが取れないに等しいので難しいかも知れませんが、もし忘年会でもあれば(泊まりがけになりますが)、そこからでも参加したいと思いますので皆様仲良くしてください。
宜しくお願いします!!


第21回例会報告


〜おいしい味を、少し〜


中澤 滋

 今回は和食の基本であるご飯の材料、いわゆるお米を紹介します。長野県に移り住んで12年目となりますが、初めの頃は都会生活者と同じく新潟産のコシヒカリなどのブランド米に目が行きましたが、価格と味の面で長野産の「スーパーコシヒカリ」に落ち着いていました。それでも他に美味しいお米がないのかといつも気になり、あるとき宮崎産の新米コシヒカリを購入したのですが、その味のまずさにビックリ。そのときはさすがに怒り、スーパーの担当者が炊いたご飯と、わが家で炊いた古米のご飯と比較してもらい、その歴然とした差に納得してもらいました。新米だから、という理由だけで購入する消費者を当て込む利益追求型小売店の体質が分かったのものです。「あきたこまち」や「北海道の「キララ」の印象も悪く、他に食べられるのが無く、しばらくは「スーパーコシヒカリ」を食べていました。

 今この原稿を書いていて思うのは、米不足パニックのときのことです。当時緊急輸入でタイ米が入ってきたときは、ほとんどの人は不満だらけだったようです。しかし独特の香り(日本の人は“臭み”といいましたが…)があるものの、ピラフなどにはとても使いやすく、柔らかいだけでべたつく腰のないコシヒカリなどとは違う、本格的な料理が楽しめました。私は中近東に駐在で3年くらいいたため、エジプト米、パキスタン米、タイ米には慣れていたので、我が国もそれなりに食の文化が広がったと思っていました。しかし国民の評価は芳しくなかったようで、「日本米だけが良い」という大多数の“井の中の蛙”君をあおるだけでした。パニックが一段落した後、新宿などのデパートでタイ米を探しましたが扱っているところはなく、他文化を排斥する子供趣味の食材偏重の日本(食材のことばかりではないのですが…)、というものをあらためて感じたものです。

 さて、そんなある日わが家にお米のセールスレディーがきて、試食用のお米を何合か置いていきました。早速その晩炊いて食べたのですが、今まで食べてきたお米よりも数段甘く、香ばしくて、腰があるのに柔らかい、という食感にビックリ。これに較べてコシヒカリは柔らかいだけの、まるで炊飯時の汁にうまみが逃げているようです。「甘い、柔らかい」といった子供嗜好の食感ではない、まともなお米の出会いにとても満足しました。

 ところで以前農家の人に聞いたのですが、農家では新米を何回か食べた後(試食?)、あとは親戚などに送り、自分達は昨年から残っている古米を食べるとのことです。ある農家の人は「米の味は生産者よりも、多くの種類を食べてきた消費者の方が良く知っている」ともいいます。つまり多くの農家では、顧客の求める味を追求するのではなく、「農協のいう売れるものだけ作る」という楽な仕事をしているようです。

 前置きはこのくらいにして、お勧めのお米を紹介しましょう。

あずみ野モックの「梓の川」

 ここのお米は数種類あるのですが、最初に紹介された「梓の川」というコシヒカリを何年も食べています。1Kgで500円と少し高めですが、味、香り、触感とも最高のもので、冷蔵庫に置いてあった前日のご飯でも、電子レンジで「チン」すると炊き立てがよみがえるのは、素性がいいに違いありません。また素材本来の持つ甘さを感じさせるお米でもあります。雑炊にしてもしっかり存在する味、香りと質感は、ブランド米の浅はかな味の作り方に警鐘を鳴らすものでしょう。以前このお店の人に、「他のお米を食べ較べすることはあるのですか?」と聞いたことがありますが、「はい、そのときに試食した多くのお米が倉庫にいっぱいで、どうしようかと悩んでいます」という返事でした。「お客さんに美味しいお米を食べてもらいたい」という、客観的データ重視の姿勢に好感を持ちました。

 関心のある方は、(有)あずみ野モック 東筑摩郡波田町172-1(TEL 0263-92-7533)まで問い合わせを。配達は松本、波田、梓川、三郷までをカバーしているといいます。それ以外の地域の人は、前の日に電話連絡して次の日に直接取りに行くのが良いようです(会社に人がいないときがある、といってました)。

 ところで現在のモックですが、おいしいお米を提供する姿勢が無くなってしまいました。2002年の会報39号掲載記事を以下に紹介しますのでご覧ください。

 今回は残念な話。
 まず会報26号(2001.10.24)で紹介した安曇野モックのお米ですが、ダメになりました。今年の秋の新米を食べたときのこと、今までの古米と変わらず、新米の香りがしないのです。配達の人にそう伝えると、しばらくしてから連絡があり、精米しているばあちゃんが「あれは絶対新米だ」といっている、とのこと。そのばあちゃん曰く「都会の人にパサパサする、といわれたので今年から水分調整をできるよう乾燥機を新しくしたので、水加減を少な目にすればいい」と言い張るだけなのです。自分たちは伊賀焼きのごはん釜なので水加減ではなく、蒸気の出具合で炊きあがりを管理している、といっても全く理解してくれません。挙げ句の果てには「そんなことを言うのなら、どこかほかで美味しいお米を買って下さい」ときました。客の感想を悪質な非難だと思い違いをしているような、それを何年間も食べてきた客に対して平気で言うのですからあきれかえってしまいました。
 都会のお客の言葉は大事で、地元の客の言葉はどうでもいい、というのでしょうか。確かに都会には美味しいお米はあまりなく、都会にいた頃の私たちもデパートのコシヒカリで満足していたのです。そんなお米よりもモックのお米が美味しい、と感じる都会の人はきっと多いのでしょう。どうやら固定の客が大勢付いてきたので商売がいい加減になってしまったようです。以前会報で紹介した頃は、研修生を受け入れたり、アイガモ米に挑戦したりと積極的に質を探求、倉庫には味を確かめるために買った米が余っていて大変だ、ということを言っていたのですが…。
 さて、どうしても納得がいかなかった私たちは、「新米がこんな味のはずはない」「今までの古米と交換して、これを食べてもらいたい」といって、引き取ってもらい、代わりに持ってきた米は「新米がまずいというのだから古米を持ってきた」というのです。私はばあさんが間違って古米を新米として精米しただけの話だと思っていたのですが、あくまで「お客さんは新米がまずいと言った」ということにしたかったようなのです。
その後しばらく連絡がないので、こちらから電話で確認したら、「あのお米は食べましたが、新米のようです」と配達の人は言うのです。どうも歯切れが悪い言い方と、時間がかなりたっているので、私たちの考えが合っていたのだと直感しました。それにしてもうそを付くことはないですよね。今まで長い付き合いで食べていたのにガッカリです。もうモックとはお別れです。
ということで、今度はどのお米を食べようかと、いろいろ調べることになりました……。


編集人から

 先日の日曜日、白馬村の松川河川敷で行っている熱気球の体験乗船?をしてきました。地上40メートルくらいまで上昇し、周りの景色を見るものですが、1人2,000円は少し高いと思いました。最近は、観光ヘリコプターなどもあることだし、気球で一山越えてくれれば良かったのに、と勝手なことを思っています。まあそれでも体験してみなければ、ずーっと気になるもので、ささやかな体験投資でした。

 ところで、そばを栽培している厚木の知人がそばの挽き臼を探しています。先日その知人達と木曽巡りをしたときに見た店では、なんと8万円もしていました。それは、いかにも墓石を作る石屋が作ったような不細工なもので、むき出しにした鉄筋を直角に曲げて、それを取っ手代わりにしているものでした。彼はしばらく悩んでいたのですが、私はあまりのひどさに、「そんなものを買ってはいけない」、「こんなもの、3万円の価値もない」、とたしなめてしまいました。とは言ったものの、彼の心残りの顔がその後も頭をよぎります。誰か大枚を払うに値する石臼を知りませんか?どなたかお詳しい方がいましたら中澤までご連絡ください。

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